現代の音楽はCDそしてデータなどのデジタルな音声をベースに聴かれることが多いです。
しかし、以前にはレコードを使って音楽を記録し、楽しむのが普通でした。
あの円盤型のレコード音盤に音を記録し、針で音の情報を読み取り増幅させて聞いていました。
今は、その辺のお店では見かけなくなったアナログレコードですが、実は今世界的に再燃ブームが起こっているのをご存知でしたでしょうか?
今回はアナログレコードが、世界的に再燃にしている理由についてまとめてご紹介します。
元々は音声を録音する機械として開発されていったもので、特徴的な円盤状の記録媒体にアナログのまま音声信号を記録します。
SP、LP、EPなどと呼び方の違うレコードの種類があり、それぞれに記録できる音声の時間が違います。
レコードに刻まれた音声記録をレコードプレーヤーの針が拾い、コイルや磁石に伝わることで、それが電気信号になります。
その電気信号をアンプなどで増幅させ、最終的にスピーカーから出力することで音を聴くことができます。
レコードを聴くには「レコードプレーヤー」と「カートリッジ」「アンプ」「スピーカー」「針」など、多くのものが必要になります。
現在ではプレーヤーの安いもので1万円ぐらいから販売されているので、比較的気軽に始められるようになりました。
さらに、ミュージシャンもデジタル音源とは別に、アナログ盤なども同時に発売するようになってきていて、日本でもアナログレコードの人気が再燃しています。
そんな古い音楽媒体が現代になって再燃している理由は、他にどんなものがあるのでしょうか?
あるデータによるとアナログレコードの売上枚数が、年々上昇しているとのことです。特にイギリスやドイツなどでは、人気がありすぎて供給が間に合わない場合も出てきているようなのです。
CDの売り上げは逆にどんどんと低迷していっていますが、その反対にアナログレコードが売れているのにはいくつか訳があるようです。
レコードプレーヤーの簡素化と低コスト化はその再燃の一旦を担っています。
レコードプレーヤーとは以前までは、「手間」のかかるもの、というイメージが強かったのですが、現代のプレーヤーはプレーヤーとアンプ、スピーカーなどが一体化したものが販売されていたり、USBを接続してデータ変換できたりと「手軽さ」が売りになっています。
さらに、デジタル音源よりもアナログレコードの方が音に温かみや懐かしさがあり、音質にも特徴があって人気が出ています。
さらに、デジタルのデータ音源は、ネットで簡単に手に入りますが、アナログはデジタルデータと違ってモノがそこにあります。
そのように、若い世代にはアナログというものが、新鮮な印象を与えていることも原因の一つのようです。
若い世代でのレコードの人気は、その音だけではなく、レコードで音楽を楽しむというファッションの一つという捉え方もあるようです。
スマホなどで簡単に聴ける音楽ではなく、インテリアとして楽しむ音楽というイメージかもしれません。
現代の音楽はインターネットなどを使って「無料」という概念の元に音楽を消費することが多くなりました。
無料で聴けるものが、モノとして売られていても売れる訳がありませんし、それが当たり前のようになっているのが、CDの売り上げの低迷につながっています。
そんな中、アナログレコードは、「音楽を手元に置いておける。」という音楽を所有するという概念も、若い人には新鮮だったのだと思います。
CDなどもそうでしたが、CDジャケットを棚に並べておくだけで優越感を感じとれていましたよね。
音楽というものが、データとして形のないふわふわとしたものではなくて、モノとして再認識され始めているのも、アナログレコードの人気再燃の一つの原因となっているようです。
「レコード・ストア・デイ」というイベントをご存知でしょうか?
毎年4月の第3土曜日という決められた日に、世界同時に開催されるレコードの祭典のことです。
全米の700を超えるレコードショップとミュージシャンが一体となって、レコードショップに行き、音楽の楽しさをCDやレコードを通して感じるための祭典です。
これは海外だけでなく日本でも行われているイベントです。
この日には人気のアーティストの限定のアナログレコードやグッズが販売されるために、音楽好きにはたまらない日となっています。
海外のアーティストでは「U2」「ポールマッカートニー」「モグワイ」「ジミヘンドリクス」「ジャックホワイト」などなど、新旧入り乱れてたくさんの人気アーティストが参加しています。
国内でも有名なアーティストのアナログ盤が販売されたりしています。
このようにアナログレコードを盛り上げようとする全世界的なイベントが開催されることによって、今、アナログレコードの人気が再燃しているのです。